旧岡崎邸と左官工法

旧岡崎邸における左官技術とは

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左官とはご存知の通り、建築物の壁床や土塀等を仕上げる職人である。
旧岡崎邸は、創建当時の天保六年(1835年)に着工し、建築されたものであるが、当時の建築物内部の構造特性として、建物内壁には多くの土壁が用いられていた。旧岡崎邸もその多分に漏れず、内部壁面構造の多くは土壁によるものであった。当時の建築技術の中で、壁面により建築物の強度を保ち、安全安心に人々が暮らす上で、左官技術は非常に重要だったことだろう。旧岡崎邸では、現在ほとんど見ることができなくなった伝統的左官技術の痕跡もみられ、旧岡崎邸の復元に際して、様々な伝統的左官工法が必要とされている。